暖かくなり、ベランダの小さな家庭菜園は、日に日に緑色が濃くなってきました。
新しく金蓮花の苗を追加したら、色合いが増えて、窓の外へ目をやる度に、ほっこりとした幸せな気分になります。
娘が植えたチューリップも花開き、春の訪れを感じます。
サラダが食べたい時は、ベランダのレタスの葉っぱを何枚かと、香りのよいハーブの葉を数枚ちぎって、刻んで、オリーブオイルと塩胡椒、バルサミコ酢でいただきます。
自然の恵みを感じられる生活は、時間に追われた日々の合間に、一時のくつろぎを与えてくれます。
なんででしょうね。レタスもスーパーで買った方が安い。
でも、自分の手で育てたものを食べるって、すごく贅沢な気がするんです。
ちょっとづつ大きくなっていく、レタスを見ているからかもしれません。
愛情が湧いて、食べる時も一口一口味わうようになる。
今年の夏は、トマトとバジルを育てようと決めています。去年はなかなか実をつけなかったので、今年は色々と調べるつもりです。
次はこうしたい、ああしたいという想像が膨らみます。

近年、緑が人間に与える影響に関する研究が進んでいますね。関連書籍も多く出版されています。
部屋に観葉植物を置くだけでも、仕事の生産性が向上したり、ストレスが軽減するそうです。
私はなぜが小学生のころから植物が好きで、部屋中に観葉植物を置いていました。ベランダでも、たくさんの植物を育てていました。仕事の生産性とかストレス軽減効果があったかどうかはわかりませんが。
家の周りは住宅街で、そんなに緑のない土地だったからかもしれません。
小学生だけど、無意識的に緑を欲していたのかもしれません。私は暮らしの中に緑があると、落ち着くんですよね。
人間って、何かの世話をしていると、長生きできるみたい。人でも動物でも小さな鉢植えの植物でも、「私を必要としてくれる何かがいる」という確信が、人間の生命力に影響を与えているのでしょう。
スーパーで買ってきたネギも、根っこを残して、水につけておくと、2、3日で味噌汁に入れる分量のネギくらい再生してくれる。水と光と空気。たったそれだけで。
その生命力に感動することは、自分自身の生きるエネルギーになるような気がします。